液状化による戸建て住宅地区における生活への影響と不動産購入時の情報: 浦安市の埋立て地区の住宅被害 その2

摘要

地震による液状化により生活にどのような影響を与えるのか。本稿では千葉県浦安市の埋立て地区をとりあげて、生活への影響を多面的に分析する。戸建て住宅居住者アンケート調査を2011 年7 月、震災発生から約4 カ月が経過した時点で実施した。対象地区は3 地区（A、B、C 地区）で、各住戸に直接配付・留め置き自記入後郵送回収で実施し、配付887 票、回収368 票、回収率は41.5％である。また、2012 年3 月、震災発生から1 年経過した時点の復旧・復興状態について、アンケート調査対象の自治会及び行政担当者等に聞取り調査を実施した。調査対象地区及び住宅・居住者概要はその1 で報告する。なお、浦安市の液状化被害は市内の4 分の3 を占める埋立て地区に広がり、被災者数9.6 万人（市の人ロ約16.5 万人）、被災者世帯3.7 万世帯、液状化面積1,455ha、下水道破損地区820ha、道路の被害長さ111.8km である。