景観脳育成支援システムの開発: 景観脳育成支援システムの開発に関する研究( その１)

摘要

歴史的な建物や町並みを含む地域では手がかりが多く、景観形成の取り組みを進行しやすいが、あまり特徴のないー般市街地の景観形成の取り組みはまだ試行錯誤の過程にある。ー般市街地には①広大であり十分な対策が行えない、②都市景観を議論し計画などにつなげるための手がかりが少ない、③課題が少ないこともあり規制カのあるルールが必要とされない、④個々の建築の建替えや建物改修が景観形成の主たる実現手段となるため時間がかかるといった特性がある。既往の取り組みを見ると、例えば市民参加のワークショップは限定的な参加者で限定的な景観に対するー過性の取り組みであるし、景観100 選といった取り組みですら、せいぜい数百のデータを取り扱うにすぎず、ー般市街地に対して十分な対応が実現出来ていない。