伝統構法による大規模木造天守の常時微動測定（その３）2011 年東北地方太平洋沖地震後における振動特性の変化について

摘要

宮城県南部に位置する白石城には，1995 年に復元された天守（白石城三階櫓）が建っている．本建物では，2005 年に筆者らによる常時微動測定と人力加振実験が実施されている1)．2011 年東北地方太平洋沖地震において白石市内は震度6 弱の揺れを記録し，白石城天守には土壁のクラックや漆喰の剥落などの被害が発生した．そこで，被災後における振動特性の変化を把握するために，2005 年と同様な測定を2011 年7 月に再び実施した．両測定により得られた振動特性を比較した結果について以下に報告する．