都市居住形態の転換における地域コミュニティーの継承メカニズムに関する研究:カンポン再開発計画Rusun Sombo を例として

摘要

都市部の木密地域では、大規模再開発による住居の高層化が行われ始めて久しい。一方でインドネシアでは、ボトムアップ型の住環境改善活動から始まったカンポンインプルーブメントプログラム( 以下KIP と呼ぶ) と呼ばれる独自な再開発手法がとられてきた。KI P では劣悪な環境下にあった高密度居住地を、集合住宅へ転換していく取り組みも行われてきた。近年は10 階建て以上のマンションも建てられているが、26 年前の初期のK I P では、従来のカンポンでの暮らしを維持する為に低層高密度な都市居住形態への移行が試みられ、スケルトン・インフィル型の４層の集合住宅が多く供給された。