吹抜け空間を有する住宅における対流・放射空調併用時の温熱環境に関する研究その１ 実大試験住宅での実測調査および結果

摘要

吹抜けを設けた住宅には空調負荷の増加や効率の低下・温度ムラの発生といった問題が懸念される。既往研究では，1999 年省エネルギー基準（次世代基準）相当の住宅で温熱環境測定が行われ，暖房能力の不足や温度ムラの発生，居住域での温熱環境水準の低さが確認されている1)。本研究では，快適な室内環境を保ちつつ，より省エネルギーとなる空調機器の運転方法を明らかにすることを目的とし，吹抜けを有する高断熱住宅の実測調査と数値解析を行う。本報では，ZEH 基準相当の高断熱住宅における温熱環境の把握を目的とし行った，冬期および夏期の実測調査結果について報告する。