高強度鉄筋を機械式定着したト形柱梁接合部の構造実験 (その3 実験計画及び破壊性状)

摘要

本報では試験体計画，載荷計画および試験体の破壊性状を示した。以上の破壊性状より以下の知見を得た。Fc30 の試験体No.1,2,3 はいずれも下端梁主筋定着部のコーン状ひび割れが卓越し，掻き出し破壊の様相を呈した。Fc60 の試験体No.4,5 の損傷は梁に集中し，梁曲げ破壊機構を示した。梁せいの小さい試験体No.6,7,8 では接合部せん断破壊の様相を呈した。また，接合部補強比の大きい試験体ほど接合部への損傷は小さい傾向が見られた。