大阪市域を対象としたパルス性地震動に対する超高層建物群の被害予測（その3 ）解析対象建物と入力地震動

摘要

超高層建物が林立する大阪市域中心部直下には上町断層帯が走っており，想定を超えた建築物被害が発生しかねない．このような背景の下，兵庫県南部地震発生以降，同じく都市直下で発生する内陸地殻内地震である上町断層帯地震に関わる取組（大阪府による地震被害想定調査1 )やJ SCA 関西の大震研2（) 大阪府域内陸直下型地震に対する設計用地震動及び設計法に関する研究会）による設計用入力地震動（以下，大震研波）作成など）が精力的に行われてきた．本論文では，被害想定のための予測地震動を用いて超高層建物の応答予測を行い，大震研波などの設計用入力地震動に対する応答と比較することで，その影響度を把握し，今後の取組の基礎資料としたい．（その3 ）では，解析対象建物と検討に用いる入力地震動について説明する．