廃校校舎を用途変更した高齢者福祉施設の温熱環境に関する研究 その3 アンケート調査及び温熱環境シミュレーション

摘要

本研究では廃校を用途変更した高齢者福祉施設について設計・施工会社に対するアンケート調査、プラン・窓の変更による温熱環境シミュレーションを行った。得られた知見は以下の通りである。1)アンケートでも過大な窓面積がメリットにもデメリットにもなることが指摘された。2)廃校から用途変更した施設は南面の窓面積が大きいため、窓からの透過日射による冬季温熱環境の向上性が認められるが、一方、窓面積が大きいことにより冬季は室外の影響を受けやすく、窓の断熱が重要である。3)中廊下型では南北の温度差が大きくなるため北側を居室として使用する場合は注意が必要である。