遮熱塗料における熱特性評価方法及び装置の開発(その1)

摘要

熱特性評価装置を改良することで熱流量測定の精度を向上させることができ、さらに、新評価装置を用いることで、一般塗料と遮熱塗料の熱流量の差を明確に評価することができた。また、測定精度を向上させたことにより、各種遮熱塗料間の熱流量の差も明確に比較することができるようになった。熱流量を測定することで、断熱効果のひとつの指標である熱コンダクタンスの影響も分かり、また、放射率の影響も熱流量で求めることができた。平成25 年度に開発した遮熱塗料における熱特性評価方法(新評価装置)は、熱流量測定の精度及び信頼性が十分にあり、反射機能だけでなく、断熱機能及び放射機能を含めた熱移動に関する遮熱性能を総合的に評価できることがわかった。この結果、遮熱塗料の熱移動に関する熱流量(熱エネルギー：W/㎡)を共通の評価指標として用いて、下記のことが可能となった。① 下塗りの断熱機能と上塗りの反射機能を同時に評価できる。② 遮熱のメカニズムが不明な塗料について評価できる。