在来軸組工法の1/10 組立模型の開発:基礎教養における初期建築教育の方法に関する研究 その１

摘要

在来軸組工法の1/10 組立模型を用いた教育について中学生を対象に実践し、教育内容に関するアンケートに回答してもらった。以下に得られた知見を示す。１）改良を重ねて在来軸組工法の1/10 組立模型を開発した。模型の組立て易さ、分りやすさから継手仕口（蟻継ぎ・ホゾ）とした。２）1/10 組立模型を使うことにより組立の体験と揺れの実験を通して、在来軸組工法の仕組みを理解し、耐震要素の効果や設置方法を学習できるように工夫した。３）アンケートの結果から、建築講座の内容の理解の割合が80％以上と高く、住宅の仕組み、耐震要素及び空間把握において高い理解度が得られたことから初期建築教育の方法としての効果を実証できた。