メロディ一ロードから学ぶ音と振動の学習教材

摘要

私たちの身の回りには様々な物理現象がある。中でも振動.波動の分野で扱う光や音の学習は目で見 ることは難しい現象である。しかし、直接人が感じることのできる分野であり、身近な現象と学習内容を繋 げることで理解の定着が期待できる。日常目にする物理現象にはさまざまなものがあり、身の回りで体験 できる振動などの事例も多レヽ。しかし、力学における直接運動と振動や波動を一緒に考えることのできる 事例は少ない。ところで、観光地などでみられるメロディーロードは、自動車が走行する際に発生する音 を音楽として聞くことができる様に整備した路面の総称であり、車両の進行方向に対して垂直に配置され た複数の溝で構成されている。車両内で聞こえるメロディーは溝の間隔を変えることで聞こえる音を変化 させている〔1〕。現在、メロディーロードは等速運動と振動を考えることのできる教材に位置付けることがで きる学校で利用可能な教材に関する研究はなレヽ。本研究では学生が自ら体験することで振動と音の関係 について興味を持たせ、音と振動の関係を理解するための教材をメロディーロードを用いて、教材開発 することを目的とした。