三元ブレンド系による有機薄膜太陽電池の光エネルギー損失低減

摘要

有機薄膜太陽電池（OPV）のエネルギー変換効率向上に向けたボトルネックの一つは光エネルギー損失（Eloss）の低減である。Eg–eVOC で表わされるEloss は、OPV では一般的に0.7 eV 以上とシリコン太陽電池や無機太陽電池（~0.4eV）に比べ大きい値を示す。そのためOPV は、バンドギャップに対して得られる開放電圧が低い。しかし、最近新しいp 型半導体ポリマー[1]やn 型低分子半導体[2]を用いることで、0.5~0.6 eV と低いEloss を与えるOPV も報告されるようになってきた。