化学溶液析出法によるZnOナノロッドの成長及びPEDOT:PSSとの無機-有機ハイプリッドヘテロ接合

摘要

酸化亜鉛（ZnO)は，資源が豊富かつ安価で あり，3.37 eVのワイドバンドギャップ，透明導電性， 圧電性，熱電性など様々な機能性を有し，多様な応用 が期待されている.紫外線センサやガスセンサなどの センシングデバイスもその一例であるが，これら表面 を利用するデバイスにおいては，ナノ構造化に伴う比 表面積の増大が性能向上に寄与することが報告されて いる.これまでに多様な方法でのZnOナノ構造成 長が報告されているが，我々は化学溶液析法（Chemical Bath Deposition, CBD)に注目している.CBD法は，装 置がシンプルかつ安価であり，100℃以下の比較的低温のプロセスであることから耐熱性の乏しい高分子基板 上へのナノ構造形成など無機-有機ハイブリッドデバ イス作製適応の潜在的可能性を有する.