防振架台の振動特性評価

摘要

消防庁の発表によると，平成7 年から27 年の救急車出動件数は，平成7 年では300 万件となり，平成27 年では600 万件となり，救急搬送人数は，平成7 年では320 万人となり，平成27 年では 550 万人となった．平成7 年から27 年の救急車が現場に到着するまでの現場到着所要時間と病院に傷病者を収容するまでの病院収容所要時間の差である，傷病者が救急車で搬送される時間は，平成７年では18 分，平成27年では31 分となった．傷病者は，救急車での搬送中は，ストレッチャーごと防振架台上に取り付けされる．防振架台は，磁気ばねや空気ばねなどを用い，傷病者の受ける路面の凹凸による上下振動と，救急車の発進･停止による前後慣性力による傷病悪化や，来院時に心配停止状態となるCPAOA の可能性を低くするための装置であるが，救急隊員へのアンケートでは，その振動低減性能について不満を訴える声があった．