金キャップナノピラーLSPR基板と低分子抗体を利用したイムノアッセイと液中経時計測検討

摘要

生体分子相互作用の解析を行うにあたりラベルフリーな計測が可能なこと、また、比較的簡易な光学系で計測可能な点からPoint of care tasting (POCT)計測への展開に向けて局在表面プラズモン共鳴法(LSPR)が注目されている。我々はこれまでに、熱ナノインプリントによる金キャップナノピラーLSPR基板（図1）を開発し、大気下において各種タンパク質のLSPRバイオセンシングに成功してきた。一方、液中でのLSPR計測は生体分子相互作用を経時的に計測できる点で有用であるが、センサーとしての感度に課題がある。そこで今回、液中での生体分子質相互作用評価の感度向上のために、金キャップナノピラーLSPR 基板及び低分子抗体を利用し、LSPRの吸収スペクトル計測を指標にブロッキング条件などの基礎検討を行った。また、免疫活性評価において重要であるIgAタンパク質のイムノアッセイによる検出を試み、特異的反応の液中経時計測を行った。