ALOS-2/CIRC のラジオメトリック校正係数の算出

摘要

2014 年5 月に打ち上げられたALOS-2（だいち2 号機）rn搭載の技術実証センサCIRC（Compact Infrared Camera）rnは、低コスト及び低消費電力を特長とする非冷却型の熱rn赤外カメラ（観測波長帯8～12μm）であり、地上分解能rn200m で128km×96km の範囲を連続的に撮影できる。主rnな利用分野は森林火災や火山の監視、ヒートアイランドrnの解析などである。またこれと同型のものが2015 年8 月rnに国際宇宙ステーション（ISS）の「きぼう」日本実験棟rn船外実験プラットフォーム（JEM）に設置された高エネルrnギー電子ガンマ線観測装置（CALET）内に取り付けられrnており、地上分解能130m で85km×64km の範囲を連続的rnに撮影できる。これら2 台のCIRC の標準精度（半年間のrn初期校正運用後に達成するミニマムサクセス精度）はrn4K、目標精度（1 年間の定常運用後に達成するフルサクrnセス精度）は2K である。一方、CIRC は黒体やシャッタrn等の機上校正装置を持たないため、打ち上げ後の軌道上rn校正は代替校正及び相互校正によって行っている。具rn体的には、①地上同期実験に基づく代替校正（実験VC;rnvicarious calibration）、②テレメトリ水温データに基づくrn代替校正（テレメトリVC）、③静止気象衛星による相互rn校正（CC; cross calibration）、の3 つのアプローチによっrnて実施している。実験VC 及びテレメトリVC では、rnCIRC の１観測につき、予測放射輝度とCIRC が観測したrn地上試験ベース放射輝度R0（地上試験の校正係数を適用rnした放射輝度）が１組得られる。また、CC では、CIRCrnの１観測につき、予測放射輝度とR0 の組が同時に複数得rnられる。これらのデータを集約し、R0 を補正するためのrn校正係数（ゲイン及びオフセット）を時間の関数としてrn導出している。