高速軟体衝突におけるAl合金の変形に及ぼす飛翔体密度の影響

摘要

現在，アルミニウム合金（Al合金）や炭素繊維強化プラスチック（CFRP）などの材料が航空機の構造材料として使用されている．航空機は小さい石，鳥や雹などの異物衝突によって損傷（Foreign Object Damage, FOD）することがあるが，近年，その90%はバードストライクによるものであると報告されている1)．バードストライクは衝突時のエネルギーが大きく，機体に甚大な被害を与え人命にも危険を及ぼしかねない重大な事象として重視されており，航空機エンジンにおいて鳥衝突試験は型式認定取得のための要求の一つとなっている2)．そのため，航空機用のAl合金やCFRPなどにおける耐鳥衝突性は，重要な特性として注目されている．