熊本地域の微地形内で異なる挙動を示す地下水水質変動特性と地下水流動

摘要

2016年4月に連続して発生した熊本地震では，広い 範囲で断水が発生した。飲用水の全てを地下水に依存 している熊本巿とその近隣市町村からなる熊本地域では，市民の多くが地下水資源の有難みを痛感する事態 となった。また近年は，地表からの窒素負荷による地下 水中の硝酸性窒素(N03-N)の高濃度化が問題とな っており，各自治体においても様々な取り組みが 行われている。これまでの調査から，半径約2km 圏内の狭い範囲内にあるにもかかわらず，地下水 位や水質の変動が大きく異なる地点（井戸）があ ることを確認し，現在もモニタリング調査を継続 している。