直噴ガソリンエンジン用ノズルにおける噴霧内部構造の解明

摘要

近年，自動車用ガソリンエンジンにおいては動力性能向rn上に加えて段階的に厳しくなる自動車の燃費規制および排rn気ガス規制に対応するため，筒内直接噴射技術の導入が進rnんでいる．筒内直接噴射型ガソリンエンジン（直噴ガソリrnンエンジン）は，燃料をシリンダ内に直接噴射し燃焼室内rnにて混合気の形成を行なう．この技術により，燃料の気化rn熱による筒内冷却効果で動力性能が向上するだけでなく，rnエンジン始動直後の触媒暖気時における成層希薄燃焼によrnり低エミッション化にも貢献している．また，ガソリンエrnンジンの省燃費化のため，過給ダウンサイジングや強い筒rn内流動が必要となる大量EGR 燃焼の導入が進んでおり，燃rn焼室空間における混合気分布の更に安定した制御が求めらrnれている．その一方で，燃焼室内の付着燃料が起因となるrn冷間時のオイル希釈や，欧州における粒子数規制導入などrn排出規制が厳しくなっており，多段噴射や噴射圧力の高圧rn化が検討されている．このように，直噴ガソリンエンジンrnにおいては燃料噴霧の微粒化や混合気分布の制御が重要でrnあり，混合気形成過程における噴霧の巨視的および微視的rnな特性を詳細に把握し，噴霧の内部構造を解明することがrn必要である．本研究では，直噴ガソリンエンジン用マルチrnホールノズルを対象に，独自に構築した超高解像度撮影法rn（SHSRP: Super High Spatial Resolution Photography）の撮影rn光学系に改良を加え，本手法をPIV 計測に初めて適用し幅rn広い噴射圧力や雰囲気密度条件下における噴霧粒径，粒子rn速度および噴霧角等の噴霧特性解析を行なった．