漂着物の現状とモニタリングの課題

摘要

以前より様々な団体によって海岸清掃あるいは漂着ゴミ調査が行われてきた.例えば，環境省*によれば，平成21年度から平成25年度の5年間で，国，地方 公共団体，民間によって回収された漂着ゴミは，17万6千トン余りである.で は，これらの清掃による効果とはどのくらいなのだろうか？あるいは，他の時 期に行っていたら，その効果はもっと大きかったのだろうか？小さかったのだ ろうか？本公演では，漂着ゴミが引き起こす問題を簡単に説明した後，それら の問題に対する海岸清掃の効果について説明する.果たしてべス卜な清掃のタ ィミングというものはあるのだろうか？また，清掃効果を定量的に評価するためには，何を知らなくてはいけないの か，についても説明する.キーワードは滞留時間（あるいはゴミの年齢）であ る.現在の一般的なゴミ調査方法ではこの滞留時間を計測することができない. 本公演では，滞留時間の計測方法についても説明する.