Therapeutic experiences of cis-diamminedichloroplatinum, adriamycin and 5-fluorouracil combination chemotherapy in advanced urothelial cancer, with special reference to adjuvant chemotherapy in invasive urothelial cancer

摘要

1) CDDP, ADM, 5-FUによる多剤併用療法に著効を示した転移性尿路上皮癌の1例を報告し,同様のregimenでの深部浸潤性尿路上皮癌に対しての補助化学療法の有効性について検討した.2)補助化学療法を施行し,1年以上followしえた7例中,1例にのみ局所再発を認めただけであり,本化学療法は,腫瘍再発に関しては有効である.3) Toxicityとして,全身倦怠感,嘔気,嘔吐,脱毛は程度の差はあれ全例に認めたが,強い骨髄抑制は認められなかった.toxicityのため薬剤の減量を必要とした症例が7例中3例あった.4)補助化学療法では,初回に最も有効な薬剤でmicrometastasisを根絶させることが重要である.現時点では,CDDP, ADMの組み合わせを基礎とした多剤併用療法が最も有効と考えられる.5)尿路上皮癌患者が高齢者に多いことを考慮すると,補助化学療法における年齢因子は非常に重要と思われ,これを考慮に入れた投与scheduleの決定が必要である