A Method to Estimate Power Consumption based on Input Patterns Pair

摘要

CMOS論理回路に対する効果的な消費電力見積り手法を提案する．本手法の特徴は，連続する入力信号値のペアであるIPP（Input Patterns Pair）の発生確率に基づいて，消費電力の期待値を算出する点にある．単なる信号確率を用いる従来手法に比べ，IPPを用いて入力の制約を厳しく見積ることにより，消費電力の見積り精度を高くすることが可能になる．様々な長さの入力信号列をランダムに生成し，これを用いてシミュレーションを行うことにより，本手法の有効性を評価した．入力信号列が十分に長い場合，従来手法，本手法ともに精度の高い消費電力の見積りが可能であるが，入力信号列が短い場合，すなわちIPPの発生確率にばらつきがある場合には，従来手法よりも本手法の方が消費電力の見積り精度が高いことを確認した．