ブロックマッチング動き補償に基づくフレーム間補間法

摘要

本論文では，フレームレートを2倍とするためのブロックマッチング動き補償に基づく新しいフレーム間補間法を提案する．提案法のブロックマッチングにおけるブロックはサイズや形状を可変とする．最初に，フレームを8×8ブロックに分割し，ブロックごとに，動きベクトルを導出する．求まった動きベクトルに修正を施した後に，16個の8×8ブロックで作られる32×32ブロックについて，動きベクトルが類似しているブロックを統合し，ブロックを任意の形状にする．このことにより，小さな物体であればその物体を包み込むような一つのブロックに収まる．大きな物体であれば，その形状を，変形させる境界部分には小さなブロックで，物体の内部は大きなブロックで動き推定が行われる．ブロックサイズ#12539;形状の可変により，動き推定精度が向上し，アーチファクトの生じない鮮明な挿入フレームが作成される．