可逆KL変換·ウェーブレット変換を用いるマルチスペクトル画像符号化システムの最適化

摘要

マルチスペクトル画像をバンド間可逆KL変換（RKLT）とバンド内可逆ウェーブレット変換（RWT）し，EBCOTによる算術符号化を行う可逆圧縮システムの圧縮性能の面からの最適化を検討した．変換前に画像をブロック分けし，RKLTを先に行う方法（KLT－WT法）と，ブロック分けせず，RWTを先に行う方法（WT－KLT法）とをLandsat－TM画像（6バンド，分解能30［m］）を対象としで性能を比較した．KLT－WT法ほ地形に適応した変換をするので，10~4画素以上の異なる地形のサブエリアを含むブロックを1個以上もつ画面には，WT－KLT法より優れている．ブロックサイズ128×128画素，1階層RWTのシステムが最良やあった．異なる地形のサブエリアをもたない4セットのテスト画像については，平均してKLT－WT法でブロックサイズ256×256画素，1階層RWTのシステムが圧縮性能がよく，8［bit／pel］の画像を平均符号長3．34【bit／pel］に圧縮できた．1階層WT－KLT法のシステムも小差でほぼ同等の圧縮性能を与えた．すべての画像について，総合的にKLT-WT法，ブロックサイズ128×128画素，1階層RWTのシステムが最良であることが分かった．