2次経路の間接同定を必要としない能動騒音制御アルゴリズム

摘要

主音源からの騒音を参照マイクロホンにより測定し,これを用いて制御音源からの人工音により騒骨をキャンセルする適応フィードフ-4ワード制御では,制御音源からキャンセル点までの2次経路の特性を既知と仮定したFiltered-x形あるいはその拡張形の適応アルゴリズムが有力な方法として捉案されている.また2次経路が未知の場合には, 2次経路を同定する手法に基づいた間接法による様々なアプローチが提案されてきたが,町同敵性を柵供するための励振信号の必要性，フィードフォワード制御の計算負胤安定性の保証がないなどの点から有力な方法が知られていなかった.本論文では,直接キヤンセリング誤差を低減する代わりに, 2種類の仮想的な誤差信号を導入し,この誤差を低減化するように三つの適応フィルタの係数を調整する適応フィードフォワード制御アルゴリズムを提案している.二つのイ反想誤差をゼロにし,適応フィルタの係数がある-定値に収束すれば,実際の目標点でのキヤンセリング誤差をゼロにできることが特徴であり,可同建性のための励振信号や主騒音のPEl生を必要としないという利点をもつ.最後に空気ダクトを利用した適応能軌騒音制御実験を通して提案法の有効性を明らかにする.