エッセイ：ゲントとトッズ－反対の一致

摘要

「ゲント市文化フォーラム」と「TOD'S表参道ビル」は伊東豊雄建築設計事務所でほぼ同時期に進行していたプロジェクトである。 にもかかわらず、これら2つは一見してかなり違っている。 「ゲント」がコンクリート#12539;シェルの曲面による立体的で流動的な内部空間をもつのにたいして、「TOD'S」はケヤキのシルエットを模した表層によるフラットな表現を特徴とする。三次元的な曲面の建築と二次元的な直線の建築。 これら両者はある意味では対極的である。 しかし、表面上違って見えるからといって、これらがまったくばらばらだというわけでもない。 ここでは、2つの背後に存在する共通点について、双方の製作のプロセスに立ち会った目を通して書いてみたいと思う。