超臨界二酸化炭素を用いる苧麻織布の処理及び無電解メッキヘの応用

摘要

導電性繊維とは，金属と繊維を複合化し，繊維のやわらかさと金属特性を併せ持った高付加価値コンポジット材料である．このため，導電性#12539;電磁波シールド性#12539;静電気防止性などの特性を有し，二次加工のしやすい材料として様々な用途展開がされている．パソコンやデジタル家電の需要拡大に伴い，特に電磁波シールド材としての導電性繊維の需要が伸びることが予想される．一方，最近の調査では，日本の1.5％の人々が電磁波過敏症にかかっていると報告されている．病院での心臓病患者のペース#12539;メーカーの誤作動を防ぎ，妊婦の健康を守るため，電磁波シールド効果を持つ衣服類，カーテンなどの製品開発が期待されている．しかし，市場に流通している電磁波シールド効果を有するこれらの商品はほとんど合成繊維で作られ，着心地，環境面リサイクル，価格など，において問題があった．