慢性閉塞性肺疾患(COPD)は高齢期に発症頻度が高い疾患であり,世界の死亡原因の第4位である.有病率および死亡率は向こう数十年のあいだにさらに増加することが予想されている.このような高齢者のCOPDでは加齢とともに重症化し,その結果,高度の呼吸困難や運動耐容能の低下により,患者のquality of life(QOL),activities of dailyliving(ADL)は著しく障害される.また,COPDが重症化すると高頻度で急性増悪をきたすが,急性増悪はCOPDの死亡率を増加させ,医療費の高額化を招く原因となっている.
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