生体側応答からみたC型肝炎―樹状細胞機能とインターフェロン抵抗性

摘要

C型慢性肝炎の治療に関しては，2001年12月にribavirinが保険適用となり，インターフェロンα（IFN-α）#12539;ribavirin併用療法が本邦においても可能となった．さらに2004年には，従来のIFN－αにpolyethylene glycol（PEG）を共有結合させたPEG-IFN-αとribavirinの併用療法が保険適用になることが期待されている．欧米での大規模臨床試験，本邦の全国治験での結果より，PEG－IFN－α#12539;ribavirin併用療法によってgenotype 1型#12539;高ウイルス量の難治群においてもウイルス学的著効率が40～50％程度に上昇することが予想される．しかし，併用療法でも効果のない患者に対しては新たな治療法を開発する必要がある．