無線LAN信号を用いたウェイクアップ信号の検討

摘要

筆者らは，アクセスポイントが通信不要の時に低消費電力のウェイクアップ受信機で待機し，通信要求のある端末からのウェイクアップ信号を契機に通常の無線アクセスを提供するRadio-On-Demand Networksを提案している．超低消費電力実現のためウェイクアップ受信機は包絡線検波を用いる受信機構成とする．一方で，ウェイクアップ信号の送信機としては，既存の無線LAN機器の送信機を利用することで，無線LAN信号を用いてウェイクアップ信号を実現する方式を提案する．シミュレーションにより，無線LAN信号により実現したウェイクアップ信号の受信特性は，選択する変調方式，Airtime，受信サンプリングレートによって，優劣が生じることを明かにした．また，-90dBmの受信強度，1フレームあたり10~(-2)未満のFERで9bitの伝送でき，その伝送速度が1.473kbpsに相当することを確認した．