多変数構造同定法による低損失SFBGの作製精度向上

摘要

構造同定法により標本化ファイバブラッググレーティング（SFBG）の反射光波間位相差を算出し，位相トリミング法による低損失SFBGの一括位相誤差補正を行った．隣接FBG間に生じる反射光波間位相差はSFBGを作製する上で最も重要なパラメータである．LMSアルゴリズムに代えて滑降シンプレックス法を用いて低損失4チップSFBGの反射率と位相差を一括同定することで，位相推定誤差が0.05π以下となる頻度が56％から78％に改善し，計算量も約1／40に削減された．提案する構造同定法により，低損失4チップSFBGを複数作製した結果，最大位相誤差の平均値は0.14πとなった．また，低損失8チップSFBGの作製結果例についても合わせて報告する．