サルコメア構成タンパクの遺伝子変異は拡張型心筋症をもたらす

摘要

拡張型心筋症の有病率は米国の集計では10万人あたり36.5人で（本邦では10～20/10万人），年間で1万人以上が死亡する疾患である．疾患の原因としては，1）虚血性，2）薬剤などによる毒性，3）代謝性，4）ウイルス感染などの感染性，5）免疫異常によるもの，など多岐にわたるが，全体の2～3割が遺伝性と考えられている，遺伝性の家族性拡張型心筋症は，その遺伝様式は常染色体優性#12539;劣性遺伝，母性遺伝（ミトコンドリア遺伝子によるもの），伴性劣性遺伝と多岐にわたり，非常にgenetic heterogeneityが高い．