球面エピポーラ幾何学における再投影誤差

摘要

球面画像に対してエピポーラ幾何学を計算するときの誤差評価関数として再投影誤差の二乗和が最小となるように推定されるが，球面上の図形に対してであるにもかかわらず，再投影誤差として3次元距離が用いられることが多い．しかし，球面上の図形に対する誤差であるから球面上で定義される量に従って定義されることが望ましい．そこで本稿では，測地線に沿う距離，エピポーラ大円を子午線とみなしたときの経度差および緯線に沿う距離の3つの球面上で定義される距離として提案する．そしてこれらの距離を再投影誤差として基本行列を計算し，それらの結果および，3次元距離を再投影誤差とみなす8点アルゴリズムによる結果を人工データの3次元復元誤差によって評価する．