本研究においては,導体円柱の外側に一様の厚さの無損失誘電体をコーティングした円柱に高周波の電磁波が入射する場合に生じる散乱界を,近似的に解析する方法について検討を行う.また,固有関数展開による厳密解と比較することにより,提案を行う拡張UTD (uniform geometrical theory of diffraction)解の有効性及び近似解の物理的解釈法について明らかにする.著者らは文献(24)の研究において散乱界を表す積分よりコーティングされた円柱表面で反射される反射幾何光学波解,遷移領域及び影領域における散乱界を表す拡張UTD解の導出を行い,それらの有効性について検討を行った.本研究においては,新たな積分表示式及び近似解の導出を行い,有効性及び物理現象について検討を行う.
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