無線センサネットワークのためのオンチップストレージ機構の実装と評価

摘要

実空間上の情報を今までにない細かい粒度で取得するための技術として，無線センサネットワークの研究が進められている．無線センサネットワークにおいてはバッテリ交換のコストを削減するために，ネットワークを構成する各センサノードを低消費電力で駆動することが求められる．センサノードを低消費電力化するために多くの研究が行われているが，このような研究においてセンサノードにおけるストレージ機構は重要な役割を持つ．筆者らはCPU内部にプログラムメモリとして存在するフラッシュメモリがCPUの命令によって書き換え可能であることに着目し，プログラムメモリをストレージ領域として利用するオンチップストレージ機構を提案する．オンチップストレージ機構を利用することによって，数十KBのストレージ領域としてプログラムメモリを利用可能であり，また外部モジュールを利用したストレージ機構と比較して低消費電力でかつ高速な読み書きが可能である．