ヒヤリハット事例の仮想立ち合いにおける注視点を用いた安心感評価

摘要

本研究ではヒヤリハットを当事者としてではなく第三者の視点で仮想立ち合いとして観察させることで被験者の安心感を評価する方法を提案する．道路横断者のいるヒヤリハット事例および道路横断者のいない事例のシミュレーションを作成し，安心感を評価する．仮想空間において作成したシミュレーションを第三者の視点から観察し，主観評価とそのときの注視点情報とを同時に得られるシステムを構築した．評価実験を通して，主観評価と注視点分析により被験者の安心感を評価した．主観評価から，車両の速度が速くなるにつれて安心感が減少するという結果が得られた．注視点分析から，安心感の減少に伴い，被験者の注視点が不安要因である車両に集まる様子が観察された．