乳腺の特徴を利用した乳房X線像上の構築の乱れの検出

摘要

本論文では，マンモグラム内に存在する，線の集中を伴う構築の乱れを自動的に検出する手法を提案する．具体的には，まず線集中度フィルタおよびラプラシアンフィルタを用いて，マンモグラムから乳腺等の線構造を抽出する．次にこれら抽出された線の集中性を評価することによって，線の集中を伴う構築の乱れを検出する．このとき，線の位置やマンモグラム上の濃度値等の複数の特徴量をもとに構築の乱れの線らしさを算出し，それを線の重みとして集中性の評価に用いる．実験では，本手法を25枚のマンモグラムに適用し，線の重みを考慮した場合としなかった場合の結果を比較することで，提案手法の有効性を示す．