生前·死後CT像における臓器領域の位置合わせによる死後CT像の臓器領域の抽出

摘要

我々は死後CT像の解析により推定した死因や死後経過時間などを医師にセカンドオピニオンとして提示するコンピュータ支援Autopsy Imaging（Ai）システムの構築を目的とする．死後変化による臓器領域のテクスチャの変化を解析するためには，生前，及び死後それぞれのCT像に対する臓器領域の抽出が必要である．しかし，死後CT像の臓器領域の抽出手法は確立されておらず，マニュアルセグメンテーションには多大な労力を要する．本研究では，生前CT像，及び死後CT像の位置合わせによる死後CT像の臓器領域の抽出方法を提案する．本稿では，生前CT像に対して腎臓領域，肝臓領域，及び牌臓領域のマニュアルセグメンテーションを行った．次に提案手法によって生前CT像の臓器領域を変形することにより，死後CT像の臓器領域の抽出を試みた．