日本のテレビ放送やラジオ放送では,地震·津波が発生したときや発生する恐れのあるときに,地方自治体や気象庁などの要請により「緊急警報放送」が行われることがある.また,テレビやラジオには,緊急警報放送が行われたときに,自らの電源をオンにして特定放送局の放送を受信する機能を持つものがある.このような自動起動の根本的原理は,受信機が電源オフのときにも特定放送局の信号を受信し続けることにある.特に,ISDB-T(Integrated Services Digital Broadcasting-Terrestrial)地上ディジタルテレビ方式ではディジタルの制御情報にてその状態が示される点において,「見なし音声」にてディジタル情報が伝送される他の放送方式と比較して,より小さな消費電力で自動起動が実現できる見込みがある.ここではISDB-T方式におけるTMCC(Transmission and Modulation Configuration Control)の緊急警報ビットの判定に加えて,TMCCのパリティビットも緊急警報放送の判定に用いることを提案する.
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