円形共振器解析のためのBOR·2次元ハイブリッド型FDTD法

摘要

周方向に周期構造を有する円形共振器を解析するために、BORと通常のYee格子に基づく定式化を併用したFDTD法を開発したので報告する。曲率の中心付近の屈折率分布が一様であるような共振器の場合、中心付近の電磁界はe~(-jmθ)型でよく近似できる。この特徴を利用して、中心付近ではBOR法に基づく式を、また周期構造の影響を受ける位置より外側ではYee格子に基づく式を用い、両者の境界では互いの界データを相互に利用することとした。円孔列及び側壁周期構造付きのディスク共振器を例に取った試算では、十分に収束した共振波長を得るのに必要な計算量は、中心まで2D格子を刻んだ場合の1％以下に抑えられることを明らかにした。