Internet of Things(IoT)の普及に伴い上りトラフィックの急増が予測されている.第5世代移動通信システムにおける基地局は,個々のデータ量は小さいもののその数が膨大であるIoT端末からの上り信号を効率的に受信することが求められている.我々は,この課題を解決するため,1基地局当たりの収容端末台数を増加させる技術及び低遅延通信を実現する技術の研究開発を進めているところである.本稿では,この多数接続及び低遅延の実現に必要な端末区別技術,伝搬路推定技術及び干渉抑圧·除去技術を提案する.干渉抑圧·除去技術については逐次型干渉抑圧·除去(Successive Interference Cancellation:SIC)及びマルチューザ検出型干渉抑圧·除去(Parallel Interference Cancellation:PIC)の2つを提案し,その性能差を計算機シミュレーションにより示す.シミュレーションの結果,PICは各端末の信号電力差(Signal to Interference Power Ratio:SIR)が小さい状況でも優れた信号分離性能を示すことが確認された.
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