水質指標と精度保証

摘要

昨年4月，水道水質基準の改定がなされた。当然のことながら，基準の改正に伴って検査方法も改正された。この検査方法の改正は，幾つかの社会的なシステムの変更に伴った側面を有していることは言うまでもない。その1つは，水道水質検査は水道事業体が主体となって実施するが，その他，厚生労働省の指定検査機関で検査ができる制度が廃止され，これに替わって登録機関が実施することを可能にした。 2つには，測定データを品質と捉えると，精度の善し悪しが品質の良否と言え，これを担保するためのシステムとして精度保証体制の確立が求められることになった。 3つには，精度保証の中の1つとして精度管理の実施と精度向上のための原因究明が求められた。