PVDF中空糸膜を用いた膜分離活性汚泥法（MBR）による排水処理

摘要

第1回目の日本下水道事業団との共同研究では，膜分離活性汚泥法（MBR）が2,000m~3/dまでの下水道に適用できることが確かめられた。 弊社は，大規模排水処理に適用するためにさらなるコストダウンを目指し，高フラックス（膜透過流束）のPVDF中空糸膜を開発した。 日本下水道事業団と維持管理コスト低減を目的とした共同研究を行ない，生活系排水に対する性能を確認した。 その結果，高フラッタスで運転できることより，弊社従来のPE膜よりコンパクトなユニットとなり，膜洗浄エアー量を大幅に減し，維持管理コストを低減することができた。 また，インライン洗浄の効果が高く，系外浸漬洗浄を大幅に回避できる可能性を見出した。 本膜を化学系の工場排水に適用したので合わせて報告する。今後，内外含めてMBRの大規模処理場への展開が期待される。