ファントム内誘導電界測定に基づいた中間周波数帯数値シミュレーションの妥当性評価

摘要

電磁界による間接的な影響として接触電流に関心が高まっている．生体への電磁界ばく露評価の方法として，主に数値シミュレーションが用いられる．一方で，実験による検証例は少ない．本報告では，ブタの皮膚と血液を用いた接触電流ばく露装置を構築し，10kHzと100kHzにおける血液内部に誘導された電界を測定した．また，実験で使用したファントムを数値モデル化し，準静的な電磁界解析手法を用いて計算を行った．両者の結果を比較した結果，本測定系を用いる事により内部誘導電界の測定が行え，体内誘導量ドシメトリの評価が行えることを示した．