判別器を用いた屋外拡声音声了解度の予測法

摘要

東日本大震災以後に仙台市で録音された屋外拡声器のインパルス応答を10地点分用いた音声了解度の主観評価とその予測を行った。まず，同一の音場条件で異なる単語リストによる了解度主観評価の結果，条件間の平均二乗誤差は最大でも9.2と非常に小さいことがわかった。次に，機械学習法の一つであるSVM（support vector machine）を用いて，発話者1名分に相当する被験者22名分の正誤判定結果を学習させた予測モデルを構築した。学習に用いなかった発話者のデータをテストデータとし性能評価を行ったところ，平均二乗誤差4.1と主観評価の誤差より小さく高精度な予測が可能なことが示された。