低ファウリングRO膜の大規模下排水処理への適用

摘要

世界的に水の需要が増加する一方，水資源の枯渇，水質の悪化が地球規模で重要な問題となっている。 これに対し，下排水処理水を水源と考え，処理水質を向上する試みがなされている。 そのなかで，下排水活性汚泥処理水（二次処理水）を精密ろ過膜（または限外ろ過膜）と逆浸透膜を組み合わせたプロセスで浄化するプラントが，北米，中東，アジアを中心に建設され，稼動が始まっている。すでに数万m~3/d規模のプラントが複数現われており，近々30万m~3/dを超える超大型プラントが稼働する予定であり，大型化の一途を辿っている。 逆浸透膜処理水は，WHO飲料水水質ガイドラインおよび米国EPA飲料水基準に合致することが実証されており，工業用水，農業用水，間接飲料水に再利用されている。