動的表面張力の溶媒粘度依存性

摘要

我々が開発中の動的表面張力測定法である飛翔液滴振動法に技術的改良を加え，対応可能な試料の粘度域を高粘性側に10mPa·s程度まで拡張することに成功した.この改良した測定システムを用いて溶媒粘度の異なる界面活性剤溶液を試料として表面張力の時間変化を測定した結果，溶媒の粘度が大きくなると表面張力の変化速度が遅くなることが確認された.また，分子拡散シミュレーションを行い，溶媒粘度による拡散係数の変化を考慮することで動的表面張力のシミュレーションが実験結果を良く再現することが分かつた.