第一選択薬の使い分け

摘要

わが国の「高血圧治療ガイドライン2000年版」によれば，第一選択薬として，Ca拮抗薬，ACE阻害薬，All受容体拮抗薬（ARE），利尿薬，β遮断薬とα遮断薬が選ばれている．薬物療法が必要な高血圧患者には原則的に上記の記載順序に従って投薬する．上記6種類の降圧薬が第一選択薬として選ばれた理由は，高血圧患者を対象とした大規模臨床試験の結果から，いずれの降圧薬も致死的および非致死的脳血管障害，心血管系イベント，総死亡率のリスクを低下させることが証明されているからである．