オンデマンドなEnd-to-Endスライス生成に向けたスライスサブネット選択手法

摘要

5G時代に実現が期待される多様なサービスに対し，その要求条件をEnd-to-End（E2E）で充足できるE2Eスライスをオンデマンドに提供することが検討されている．E2Eスライスは多数のスライスサブネットの組み合わせから構成され，一つのスライスサブネットに複数サービスを重畳することで統計多重効果によるリソース利用効率向上が期待できる．オンデマンドなE2Eスライス提供を実現するためには，新規サービスの既存スライスサブネットへの重畳可否判断を高速に行う必要がある．しかしながら，新規サービスの要求条件を満たし，なおかつリソース利用効率を最大化するスライスサブネットを選択する場合，計算量が膨大となり高速な重畳可否判断は難しい．本稿では，要求条件の比較順序を適切に設定することにより計算時間を短縮するスライスサブネット選択手法を示すとともに，シミュレーション評価により実環境においても計算時間の短縮が期待できることを示す．