慢性閉塞性肺疾患を持つ在宅患者において,健康状態が優れない時の不安症状は再入院の重要な危険因子になることの研究結果が示されており,慢性閉塞性肺疾患を持つ在宅患者に対しては,安心できる遠隔診療の提供が望まれる.一方で,遠隔診療のように地域に分散したシステムにおいて,これに適した残存リスクの評価手法が存在していない.筆者らは,これまでに災害などのシステム外部事象の発生がシステムに与える影響を解析する手法として複合的因果関係分析手法(MCCA:Multiple Cause Consequence Analysis)を提案してきた.本論文では解析対象のモデルをCPN(Colored Petri Nets)へ変換し,支援ツールのCPN Toolsを用いたシミュレーションにより残存リスクを求める定量的安全性評価手法を提案する.
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